”
蘆花被(ろかひ)の下(もと)、雪に臥()ふ)し雲に眠れば、
一窩(いっか)の夜気を保全し得(う)。
竹葉杯(ちくようはい)の中(うち)、風に吟じ月を弄(もてあそ)ばば、
方丈(ほうじょうの紅塵(こうじん)を躱離(たり)し了(おわ)る。
あしの穂を入れた薄い夜具の中、雪の中や雲の上のような俗世間を離れた所で眠ると、
部屋いっぱいに満ちた霊気を、自分の身の内にしっかりと保つことができる。
また、酒を飲みながら、清風に詩を吟じ名月を鑑賞していると、
つもりつもった世俗の汚れから自分の身をかわし、すっかり離してしまうことができる。
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『菜根譚』洪自誠著 中村 璋八,石川 力山 全訳注 講談社学術文庫
ある年齢に達したら、生涯現役とか言って、地位、権力、名誉等世俗(経済社会的価値観)に
執着し、害毒をばらまくより、隠居,隠棲ということに学ぶべきであろう。
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